二次創作と侮るなかれ。
表現が豊かな人は『話題の引き出し』が多いです。
今日はその話をしようと思います。
私の自己反省と決意表明を兼ねた日記のような内容ですが、お付き合いください。
目次
話題の引き出しとは?
そもそも話題の引き出しとはなんでしょうか。
「会話力」について書かれた本や、「話題の尽きない人」について書かれた本などがあるましが、ここでは人と会話をする時に引用する、ネタや知識のこととしましょう。
創作をする際に、世界観やキャラクターの人物像、キャラクター同士の会話に深みを持たせるのにも役立ちます。
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話題の引き出しが少ないとどうなる?
・『何それ?』から始まり相手に説明させてしまう
例えば、今テレビで何度もニュースになったり、Twitterでトレンド入りしている大きな出来事があったとしましょう。
そのニュースを見ていない(話題の引き出しに入っていない)と、人からニュースになっている出来事や話題の人物について話しを振られた際に、まず「何それ?」から入らないといけません。
相手に説明の手間を与え、会話が始まりません。相手がニュースについて議論したり意見を交換したいと思っていた場合、その状態にたどり着くのに少々時間がかかります。
普段からニュースを見ている人であれば、説明する手間が無く、すぐ本題に入れます。
話せる相手が複数いる場合、『ニュースに強い人』と『ニュースを見ない人』どちらに話しかけますか? 当然、前者だと思います。
仲の良い人が少なかったり、今すぐ話せる人がその人しかいない場合は、説明する手間なんて惜しみませんが、できれば「話が早い人」に話しかけると思います。
・共通の話題が無くなったグループから外れてしまう
以前キダチのチャンネルでこんな話題がありました。
『自分を含む、仲の良い友人3人グループのうち、自分以外の2人が別ジャンルにハマった』
2人がハマってしまったジャンルに、自分がハマれなかったため、二人と疎遠になってしまったという話です。
これはジャンル友達あるあるなので、仕方がない側面も多々あります。
この話に登場する「自分」さんは2人の好きなジャンルにハマれなかった(知ろうとしなかった)ため、2人は自分のことを「私たちの好きなジャンルの話ができない人」と認定してしまいます。
人は「話が早い人」「自分が話したいことを話してくれる人」を求めるので、好きなジャンルの話ができない人は、だんだん疎遠になっていってしまうのです。
もちろん、この話題に登場する『自分』が、もともと好きだったジャンルの話を『2人』としたかった気持ちを否定する意図はありません。
ただ、2人はその話をする相手として、ふさわしい人たちではなくなってしまったという事です。
もともとリアルの友人だったり、付き合いが長く共通項が沢山ある場合は話が別です。
ジャンル以外でも共通の話題があるので、疎遠にはなりませんし、なったとしても共通項がきっかけでまた仲良くなれます。
話題の引き出しが少ないと、相手との共通点が少なく、疎遠になるリスクが高くなってしまいます。
話題の引き出しが多いと、色んな人との共通点が多数生まれ、仲良くなるきっかけをつかみやすいのです。
・言葉が薄っぺらい
これが一番自分にも刺さるんですが、話題の引き出しが少ないと、自分自身が発する言葉や、書く文章の表現が薄っぺらくなります。
経験したことの無い人にノウハウを説かれても響きませんよね。
自分が経験したことなら相手に聞かれたら答えられますし、自分の経験を物語の主人公の知識に埋め込むこともできます。
知識が少ないと、「たとえば」の話が上手にできなかったり、相手に何かを想像させるための材料を上手に提供できなかったりします。
極端な話ですが「エベレストより高く、マリアナ海溝より深い」というフレーズも、エベレストが世界最高峰の山であること、マリアナ海溝が世界一深い海溝であることを知らなければピンときません。
そして、「エベレストより高い」というよく見る表現・使い古されている表現には読者も慣れているので、分かりやすさはありますが、芸術点は低いかもしれません。
「俺の志はエベレストより高いんだ!」と言うキャラに対して「偉いな~、俺なんか精々マカルーくらいだわ」と返すキャラがいたら「こいつ面白いな」と思うわけです(※個人の感想です)
ただ、マカルーが世界で5番目に高い山であることを知っている人は、エベレストを知っている人よりも確率が下がりますよね。
マカルーだと会話が止まってしまいそうなので、オタク相手なら「四天王の中で最弱」っていう表現のほうが伝わりやすいかもですね(笑)
また、マカルーが伝わりづらいなと即座に判断して「俺なんか富士山の6合目がやっとだぜ~」とみんなが知ってそうな山を引用してくる力も「会話力」ですよね。
「俺の志は高い」と言うより「俺の志はエベレストより高い」と言うほうが想像力を掻き立てますよね。
「マリアナ海溝に沈めるぞワレェ!」と脅してる上司の横で「こいつは名古屋港で充分ですわぁ」とか言ってる部下とか書きたいじゃないですか。
そういう感じです(※ぱっと出してきた例が薄っぺらくてごめんなさい)
※さっきから例に出す会話文の一人称が「俺」なのは自分がBLを書くからです。
引き出しを増やすには?
・経験談を読む、見る
世の中には当然、経験したことの無い事や知らない事の方が多いです。
ですが、「たとえ話」をする際にいろんなことを知っているに越したことはありません。小説や漫画などをかく時には「あたかも経験したかのように」語らないといけない場面があります。
例えば…
・スポーツをやったことが無い人がスポーツ漫画を書く場合
・恋愛をしたことが無い人が失恋のショックを書く場合
・一般企業に勤めたことが無い人が上司と部下のBLを書く場合
こういう場面に直面して、悩んだことありませんか?
その時、どういう努力をしましたか?
私の場合の話ですが、やったことないスポーツを題材にした漫画にハマり、そこで二次創作をするときは、同じスポーツを扱った別作品に触れるようにします。
また、漫画やアニメだけではなく、実写のドラマや試合の映像を見て、実際の選手の動きやボールの動きを見ます。
できるなら、実際にそのスポーツをやってみることも大事です。
ドキュメンタリー番組を見たり、自伝などを読んだりすると、選手が考えていること、辛かったこと嬉しかったことなどの内面を知ることができます。
経験したことが無くても「あの選手が、ああ言っていたな」という事を根拠に誰かに何かを教えることができますし、物語を展開することもできます。
物語に触れた数だけ、主人公の人生をインプットできるのが良いですね。
・いろんな作品に触れる
流行ってる作品に手を出したくない。
自分のジャンルだけで胸いっぱいだから他を欲してない。
原稿で忙しくて他の作品を見る時間がない。
気持ちは分かりますが、私はなるべくいろんな作品に触れたほうがいいと思っています。
知ってる作品が多いと、誰かと会話をする時に共通点がたくさん見つかる可能性が上がります。
前ジャンルが被ってたら盛り上がりますし、他に好きな作品を言われた時に「それ見たことある!」と言うことができたり、メリットが沢山あります。
共通点が多い人とは自然に仲良くなります。
また、知ってる作品が多いと「あの作品ではこうだったな」という例をたくさん知ることができます。
野球ジャンルで活動したことをきっかけに野球のルールに詳しくなったとします。
野球に関係のないジャンルに移ったとしても、野球の知識を表現に活かすことは可能です。
「2アウト満塁でマウンドに立たされているような緊張感」って野球を知らないとピンときません。
「あいつは野球でいうところの4番バッター。ここぞという時に期待されるヤツだ」という表現を見た時、野球を知らないと「ここぞという時以外は4番目なんだな」「4番目ってすごくないよね」と首をかしげてしまうかもしれません。
※野球では4番バッターは長距離&高打率の選手が置かれます
同じようにサッカーに詳しければサッカーに例えることができますし、プロレスに詳しければプロレスに例えることができます。
もちろんスポーツに限った話ではありません。
「子どものころ、慣れない早起きをして公園へ向かう時に感じたような、懐かしい夏のにおいがした」なんて表現が、ラジオ体操に参加したことがあればできるわけです。
※社会人になってから、早朝に始発の駅に向かっている道中で、「あ、ラジオ体操の時のにおいだ」と思うことが時々あります。エモい。向かってるのはビッグサイトだけど。
こんな風に、知っていること・経験したことが蓄積された引き出しは、会話や表現の際にすごーく役に立つのです。
まとめ
なんだかまとまっておりませんが、最近感じていたことを書いてみました。
話題の引き出し増やしたい!文章うまくなりたい!永遠の課題ですね。
忙しいとインプットをサボってしまいますよね。
自分のジャンルに一途であることだけが正解じゃないよなあって思うんです。
いろんなジャンルに触れて、「あの人、引き出し多いよね」「表現が分かりやすいよね」って言われたいです。
自分より頭いい人と会話するときはこちらに合わせてもらわないといけなくなるし、自分より頭いいキャラは書けないですよね。
知識はいくらあってもいい!勉強しないとなあと思いました。
これを読んだ人に「やるかぁ」と何かのやる気をおすそ分けできてたら嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました!
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