私が小説と呼べそうな文章を初めて書いたのは中学生のころでした。
小さいころから絵本や漫画、お話を書くのは好きでしたが、文字だけで作品を構成したのはおそらく中学生が初。
二次創作の存在は何となく知っていましたが、私はオリジナル小説を書いていました。そして、同じようにオリジナル小説を書く方の作品に触れたくて、インターネットでオリジナル小説サイトをめぐっていました。
その時なんとなくクリックして、なんとなく読み始めたとあるサイトがすごく素敵で、その人の世界観にどんどん引き込まれていきました。すっかり夢中になりました。
個人サイトって、小説の雰囲気以外にも、サイトデザインや本人の日記など、構成するものすべてがその人の世界観になっているのがいいですよね。
その方は執筆ペースがはやく、小説もほぼ毎日更新されるので楽しみでした。
毎日欠かさず日記を書く方だったので、日参していました。
その人の小説が面白かったのはもちろんですが、日記から感じる人柄も大好きでした。
日記から高校生だということが分かっていたので、少し年上のお姉さんという印象でした。年が近いのもあって、憧れていました。
そして毎日書く日記から、人柄や生活感をしっかり感じられたので勝手に親近感を持っていました。
見た映画や読んだ本の感想、家族のこと、兄弟のこと、学校で選択した教科が難しいこと、大学受験でしばらくサイトを休止すること、大学に受かったこと、選んだゼミが楽しいこと、就職したこと、結婚したこと。子どもが生まれたこと。
忙しくなるにつれて日記の更新頻度は落ち、ついに1年に1回近況報告が更新されればいいくらいになっていましたが、それでも私は時々思い出しては通っていました。
時代はSNSになり、Twitterやpixiv、小説投稿サイトなどでも彼女の名前を見かけることも増えていました。もうサイトを更新することはないのだろうなと思いながら、半年に1回くらいはブックマークをクリックしていました。
そして今朝、久しぶりにそのサイトを訪れたらいつものトップページではなく「ページが見つかりません」の文字。ついに長年通ったサイトが閉鎖されていることに気づいてしまいました。
その人にはもうご家族がいて、小説もほとんど書いていなくて、Twitterでは日常ツイートや見た作品の感想などを呟いてらっしゃるのみ。それを知っていましたから覚悟はしていました。
私もしっかり見ていたわけじゃないので、そのサイトがいつ閉鎖されたのかは分かりませんが、彼女のツイートによるとサーバーの契約更新をしなかったとのことでした。
彼女の代表作といえる作品は小説投稿サイトに転載してくださっていますが、「倉庫」ページに投げ込まれていた落書きと称された短編小説や、私が勝手に人生をともに歩ませていただいている気持ちになっていた日記はもう見れないです。
幸い「データは全部とってあります」とおっしゃっているのが救いです。どうか彼女の端末にはずっと残り続けますように。
私に小説をかく習慣がついたのは、彼女のおかげだと思っています。
私の文章の根っこにある部分は、彼女に影響を受けていると思います。
(私は影響を受けた作家に時雨沢さんを挙げていますが、そもそもラノベやファンタジーを読み始めたのが彼女の日記きっかけだったと思います)
私も大人になったので、今にして思えば彼女はたくさんいる小説サイト管理人のひとりで、ただの一般人なのは分かります。
でも、10代のころのキダチにとっては間違いなく、あの小説がバイブルだったし、彼女の世界観が目標でした。
なんとなく、神格化していた小説を冷静に読むのが怖くて、ずーっと彼女の小説は読んでいません。ですがサイト消えちゃったし、久しぶりに小説投稿サイトにうつされている彼女の小説を読み返してみようかと思いました。
彼女のサイトが全盛期だったころ、熱心にメールを送っていたのですが彼女は私のことを覚えているでしょうか。
勇気が出たら、お手紙でも出してみようかと思います。
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