集団になじむか、一人と仲良くなるか
マシュマロなどで圧倒的に多いご相談、それは人付き合いについての相談。主にSNSの話題が多いですが、同人誌即売会やオフ会での対面についても悩んでいる方は多いです。
感想がもらえるとかもらえないとか、話しかけてくれるとかくれないとか、オフ会に誘われる誘われないとか、もくりに入りやすい入りにくいとか、そのお悩みは多岐にわたっています。
目次
- 自分に都合のいい丁度いい空気にならないかな~(大の字)
- 自分はどうしたい?どうなりたい?周りにどうなってほしい?
- 理想とのギャップをすり合わせるのがコミュニケーション
- 自我を出すタイミングを見計らおう
自分に都合のいい丁度いい空気にならないかな~(大の字)
色んなお悩み相談に共通して聞こえてくる心の叫びがあります。
それは『いい感じの感想がほしい!』『いい感じのリプライがほしい!』『いい感じの人とだけ交流したい!』というような、『自分にとって丁度いい感じに周りを整えたい』という願望です。
二次創作などの作品についての感想がほしい。100部売れたのに感想が1件もこない。というご相談を受けますが、じゃあ何部売れて、いくつ感想が来たら丁度いいのでしょうか?
友だちや仲間がほしい。話しかけてくれる人は多いけど、みんなグイグイ来すぎで困っている。誘う時はいつもこちらからで、相手からは誘われない。
金銭感覚が違い過ぎてオフ会のお店が合わない。じゃあ、どんな友達なら丁度いいのでしょうか?
若い人ばかりの空気についていけない、年上の人が多くてどう接していいか分からない、明るすぎる空気についていけない、神と呼ばれる人をもてはやす空気に嫌気がさす。じゃあ、どんな空気なら丁度いいのでしょうか?
自分はどうしたい?どうなりたい?周りにどうなってほしい?
悩んだり愚痴ったり、嫌なことについて語るのは簡単です。
ですが、それを解決するために『自分はどうしたいと思っているのか』を考えることが大切です。
自分が望む状態になるように、どうしたらいいのかを考えましょう。そのためには、自分が何を望んでいるのかを具体的に考える必要があります。
たとえばこんな願望はどうでしょう。
『100部売れたなら正直100通は感想が欲しい。全員が思わず感想を送りたくなるような素晴らしい作品を書いたつもりなのに……』
誰もが「いや全員は無理でしょう」と思うはず。
全員が感想を送ることを習慣にしているわけでもなく、筆不精を理由に感想を書くことに前向きでない方もいます。いろんな人がいるので、100%同じ結果を全員に求めるのは無謀と言えます。
または、こんな願望はどうでしょう。
『自分の萌語りに付き合ってくれて、こっちの主張を否定せず呑み込んでくれて、マウントをとられなくて、ネタ被りもしなくて、リプライのペースも心地よくて、たまに通話もしてくれて、実力も同じくらいで嫉妬心を煽られなくて……そんな友達が欲しい』
そんなに気が合うやつ簡単に見つからないよ!ってツッコミを入れたくもなるでしょう。そんな人がいるなら私も友達になってほしいし、なんなら運命の相手なんじゃないかと思ってしまいます。
ツッコミどころの多い極端な願望を2つ例に挙げましたが、皆さんが普段SNSに感じている自分の理想との齟齬や、それに対する不満って、裏返せばだいたい上記にようになると私は考えています。
理想とのギャップをすり合わせるのがコミュニケーション
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私は、付き合いで同人誌を購入するのが苦手です。
また、読みたいと思っていないお話を付き合いのために読んで、感想を送らなければならない空気というのも苦手です。
なので、なるべくそうならないよう、気を付けて活動しています。
いただくお悩み相談のなかで、
『キダチさんは人の作品を読まないらしいですが、どうやってそのスタンスを貫いてるんですか?』
『どうしても買わなきゃいけない空気の同人誌でも買わないんでしょうか?』
といったご質問を受けることがあります。
そして、そういった質問をされる方はたいてい、すぐにそういう相手を見つけたいと思っていて、すぐにそういう空気に落ち着きたいと思っています。
ちょうどいい相手は簡単に見つかりませんし、ちょうどいい空気はすぐには作れません。
私は今のスタンスに落ち着くまでいっぱいトラブルを経験しており、色んなものを犠牲にしたり諦めたりもしています。
例えば、人の作品(特に小説)を読まない理由は『自分より上手な人の作品を読むと落ち込むから』が大きな理由です。ネタ被りも怖い。
そしてもう一つの理由が『一人の作品を読んだら、他の人の作品も読まないといけなくなりそうだから』です。
もちろん読みたい作品もあるし、その時は読むのですが、そういう時はDMや通話などで相手に直接感想を伝えます。
どこかの誰かに『あいつ私の作品は読まないのに、あの人には感想送ってるんだ』って思われるのが怖いし面倒だからです。
結果、大勢が集まるオフ会や通話には参加できませんし、1対1で仲良くなることはできても仲良しグループには入れません。
時々寂しくなることもありますが、気を遣って仲間に入れてもらうより、信頼できる1人の方とお話するほうを選びました。
逆に言えば、オフ会に参加したり、仲良しグループに入れてもらいたいなら、多少は話したくない人と話したり、関わった人の作品を読んで感想を送らないといけなくなる覚悟も必要でしょう。
結果人間関係が円滑になるなら、欲しくない本を買うことも必要なことだと考えます。言い方を変えれば、仲良くなりたい人やお世話になっている人の本は、内容関係なく買いたいと思う場合があるという事です。
我慢するところが違うだけで、どちらにせよ何かを犠牲にしています。100%自分に都合よくはなりません。
私はオフ会に参加できなくても、気が合うたった一人のフォロワーがいれば、それでいいという考えです。
私は1つのジャンルでは1~2人くらい気の合う友人を見つけたら交流にエネルギーを使わなくなります。つまり、見つかるまでは交流にエネルギーを使っています。
ジャンルに参入してしばらくは人の作品を読みますし、自分から話しかけたり、話しかけてもらったりします。
その中で感想をいただいたり、熱いリプライをいただいたり、通話のお誘いを受けたりもします。
中には「ん?」と思うやりとりや、私には合わないなあと思う出来事もあります。それらを我慢しながら頑張って交流していると、その中で「この人は」という方が見つかります。そっからはその人をゆっくり口説きます(笑)
そうやって仲良くなることに成功すると、それまで頑張っていた不特定多数との交流からゆっくりフェードアウトします。
急に冷たくなったな、と思われるリスクはあるし、実際に思われていると思います。が、その代わり仲良しさんを一人見つけられたので私は満足するわけです。
ある程度仲良くなっていれば、その人にはこういうことを考えて交流しているという事を打ち明けられるので、他に友達が増えなくても大丈夫になります。
その人を見つけるためには、見つかるまでは交流やコミュニケーションを頑張らないといけないです。
人はそれぞれ、違う価値基準と感情で動いています。同じ現象についてでも感じることは千差万別です。そんな有象無象が集まる中で、推しが同じというだけで気が合うと勘違いしてしまうとコミュニケーションに失敗します。
推しが同じな分だけちょっとだけ他よりとっかかりが多いだけで、結局は全然違う価値観を持っている相手なんです。
自分とは違う人と自分の価値観をすり合わせ、丁度いい距離感を探す作業がコミュニケーションです。その苦労を面倒がっていては、理想の人付き合いには近づけないでしょう。
ここまで聞いていると、たった一人とちょうど良くなるだけでも大変なのに、それが複数集まる集団やグループ全体とちょうど良くなるのが難しいことが分かると思います。
一人の相手に合わせて発言・行動し、相手にも自分の意見を伝えてすり合わせるのは、大勢を相手に同じことをすることを思えばそんなに難しくないはずです。ですが、そのたった一人を見つけるまでに集団や界隈との交流を避けることはできません。
人間は無い物ねだりで、本心のところでは自分の都合のいいように相手や空気をコントロールしたいはず。それができればどんなにいいだろうと考えます。
ですが実際は自分の理想にできるだけ近づけることしかできませんし、そのためには交流・コミュニケーションから逃げるわけにはいかないのです。
自我を出すタイミングを見計らおう
自分の理想やポリシーを出すのが早すぎて、交流につまづいている方が多いように思います。
まずは心のハードルを低くして周りを見渡し、嫌だな合わないなと思うことや我慢できないところから徐々にハードルを上げていき、だんだんとちょうどいい感じを見つけ出し、理想に近い相手を探してみませんか。
慎重さを全面に出していると、相手からも慎重になられてしまいます。とっつきやすい見た目をしていて、実は仲良くなると面倒くさい、それくらいが丁度いいと思います。
私は自分の面倒臭さを上手に隠して交流して、その面倒臭さを出せる相手が見つかったら自我を出す、ということを心掛けているつもりです。
ちなみにですが、心のハードルを上げるタイミング、自我を出すタイミング、自分の面倒臭さを打ち明けるタイミングというのは、時と場合と人によりますので、断言できる攻略法はありません。すみません。
長々と語ってしまいましたが、何か参考になれば幸いです。
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