どこまで他人について考えるか の線引き
感想ほしい、ブクマ伸びない、そんなお悩み相談が私のところには多く届きます。
そんな中、本日ご紹介するのは『感想いらない派』のおたよりです。ありがとうございます。
いろいろと考えをめぐらせていたら超長文になってしまったので、せっかくなので記事にしました。よかったらご覧ください。
いただいたおたよりはこちら(※太字にするところはキダチが判断しています)
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キダチさんこんにちは。
私はとあるジャンルでBL二次小説を書いています。
ちょくちょく感想が欲しいという話題が目につきますが、私は感想を欲しいと思いません。そして感想文の返信が面倒です……。
こちらとしては同僚や親せきに見せられない自費出版本を好きに作っているだけなので、感想は良くも悪くも、読む人が好きに感じてくれていいと思います。
匿名ツールは信用ならないのでマシュマロを設置していません。
『感想が来ないです~』『困った感想が来て……』という悩みを相談される度に、『マロを設置しなければ解決』と言いたくなるのを我慢しています。
目安が欲しいなら頒布数というわかりやすい数字がちゃんとあります。
どうして、通販サイトやイベントで探すという労力を払い、お金を払って本を手に取ってくれた物言わぬ人より、匿名で無料のメッセージを送ってくる、本当に読んだかわからない人を信じるのでしょうか。
感想をもらうと、感想を抱いてくれる物を作れたのは単純によかったと思います。
しかし『頭空っぽにして読めるバ カ えろ』『起承転結しっかりしていて内容が濃くて好き』『A君格好いい!』『A君のやっていることがひどい』という感想をすべて同じ本でもらったことがあるので、感想は人それぞれ。
『そうなんだなあ、そう思うんだなあ』と流すくらいでいいと思ってしまいます。
感想はいらないと言うと角が立つので言っていません。
『感想はいらない』=『人の話を聞かないなんて最低!』という空気を感じます。
大変長くなりました……。
どうしたら感想の返信が面倒にならないでしょうか。
また、感想うれしい!という気持ちになる考え方はあるでしょうか。
本垢では絶対言えません。よろしくお願い致します。
▲▲▲
以下、このマロを受けてまとめた私の考えです。
長いし主観が多いし、マロ主さんの意図とは違うことも言っているかもしれませんが、何かひとつでも気づきがあれば幸いです。
頒布数よりも匿名の感想を信じるのは何故?
ご相談ありがとうございます。ひとつずつお答えしようと思います。
まず、分かりやすい指標として頒布数を挙げられていますが、全員が全員、イベントや通販サイトで本を頒布していません。
ピクシブやTwitterに作品をアップし、本を刷ったことがない方が大半のはず。その方たちにとっては、やはりブクマや感想は大切な基準になります。
その数字ばかりに囚われたり、感想が来ないことばっかり気にして他がおろそかになるのはいけませんが、数字が伸びたり、感想をいただけることがモチベーションになる方は多いです。
また、これは私の考え方ですが、マシュマロで感想をくれた方に、『実は読んでないのに送ってるだろう』とはあまり思いません。マシュマロは匿名ツールなので、忖度したり、読んだフリをわざわざする必要がないからです。
DMで直接もらった感想で、本当に読んだか疑わしいものは、頂いたことがあります。相互でお互いの作品を読まないといけない空気感があったら、もしかしたら『読んだフリ』をしてしまうこともあるかもしれませんが、匿名では必要ありません。
『読んでないけど送ったら喜ぶだろうから適当に感想書いて送ってやろう!』という変わり者はいるかもしれません。その正否は置いといて、それは好意だと思います。
大抵の場合は面倒でも筆をとって、想いを伝えてくれた方たちのはず。
おそらくマロ主さんは、匿名であること(誰が送ったか分からないこと)にあまり意味を感じない方なのでしょう。
しかし、『恥ずかしい・下手な感想を送れない・でも送りたい』その想いから、匿名ツールのほうが気楽と言う考え方もあります。
イベント会場や通販で買ってくださった方については『お金を払ってまで欲しいと思ってくださったんだ』という感謝と喜びはありますが、その後本当に読んでくださったかどうかは、なにか反応があるまでは知る由もありません。
特に相互フォロワーだと、本を買ってくれてもその後なにも感想等いただけなかった場合は、読んでないのかな?気を遣って買ってくれたのかな?と考えてしまっても仕方ないかもしれません。
本を買って、感想も欲しい。あわよくば私のファンになってほしい。大なり小なり、そんな贅沢で自分勝手な感情と、頑張って付き合っている方もいるのです。
なので、マロ主さんの『本を買ってくれる人よりも、マシュマロの人を信じるのは何故?』という疑問に対しては、『本を頒布したことがない人もいる』『匿名でも記名でも、直接届く感想は心強い』といった答えになるでしょうか。
どうしたら感想の返信が面倒にならないか
マロ主さんの、『どうしたら面倒にならないか』についてですが、面倒だと思っていることを面倒じゃなくするのは難しいです。面倒、というのは単純で『楽しくない』『向いていない』から起きる感情です。
楽しくなくて向いてないことを進んでやるためには、その先に目標や目的、喜びが必要です。
感想はいらない、とお考えでしたら、感想をお返事した先にメリットを感じないと思いますので、ますます面倒をおしてまでお返事をするのは億劫かと思います。
私も感想もらうと嬉しいですが、返信は少々面倒に感じることもあります。
しかし、それを上回る喜びがあるから、面倒でも返信をします。しかし面倒と感じるのは『PCやスマホに向かって文字を打ち込むこと』『文章を考えること』であり、『相手に返事をすること』については感謝と喜びしかありません。
面倒な原稿を何故するのか、と問われれば、苦しい原稿の先に脱稿とイベント参加という目的・目標があり、それにともなう喜びや満足感、達成感があるからです。
面倒な部屋の掃除を何故するのか、それは汚くなると不快ですし、困るし、綺麗になれば気持ちがいいからでしょう。
面倒な食器洗いを何故するのか、それは汚れた皿を放置していたら、次に食事をするときに使う皿がなくて困るからでしょう。
人間は面倒ごとからは逃げたいと思うもの。ですが、逃げないのはその先に目的や喜び、快感があるからです。
文章を考えるのが面倒でも、なぜ感想の返信をするのかというと、その先に感想を送ってくれた方がいるからであり、その方へ感謝を伝えたいからです。
また、その方は今後も自分の作品を読んでくれるかもしれないからです。感想が心の支えになる方にとって、継続して読んでくださるファンを作ることは重要なのです。
そのために、せっせといただいた感想を返信するんです。
しかしおそらく大抵の人は、そんな打算的なことは二の次で、まず感想をもらって嬉しすぎて、ありがとうが溢れてお返事を書こう!と意気込んでいると思います。文章を考えるのが大変だったり悩んだりするのはそれからの話ですね。
どうしたら感想を嬉しいと思えるようになるか
さきほど、感想のお返事を送った先になにか目的や喜びを見いだせれば、面倒でも感想の返信はできると話しましたが、ではどうすれば感想を頂くことが喜びになるでしょうか。
まず前提として『いらない』ものを『いる』ものに変えるのは難しいです。
嫌いな食べ物を好きになれと言っているようなもの。なので、感想を嬉しいと思いたいときは、感想そのものよりも、『相手の好意』に注目して感謝するのが大事だと思います。
贈り物に例えると分かりやすいかもしれません。
あなたが誰かに贈り物をしたとして、それを要らないと断られたら悲しいと思います。
また、ただ無表情で受け取られて、喜んでくれたかどうか分からないと不安になると思います。
いらない物を貰う事もあるでしょう、嫌いな食べ物や使わない物をもらうと確かに困ります。でも、贈ってくれた相手のその気持ちには、感謝をしますよね。
感想もそれと同じで、送ってくれた人の気持ちを想像し、『私のためにわざわざ感想文をしたためてくれたんだ』という感謝に繋がるのです。
たとえ感想自体はいらないものだったとしても、贈ってくれた相手の好意を想像しましょう。
感想に振り回されず、己の創作意欲だけで創作されている、マロ主さんの考え方は素晴らしいです。自己肯定感、他人に依存しない自分がしっかりもてています。
そして、おっしゃる通り感想はひとそれぞれなので『思ったような感想が届かなかった』『困った感想が届いた』という意見に首をかしげるのにも、私は共感します。
しかし、その感想の向こうに人がいるという想像力が、マロ主さんは少し弱いかもしれません。『感想をもらうと、感想を抱いてくれる物を作れたのは単純によかった』とおっしゃっていますが、それは『自分の作品が及第点だった』ことへの『よかった』であり、感想を送ってくれた方の想いに寄り添えていないように感じます。
たとえ匿名ツールでも、その向こうには人がいます。そのことに、いつもよりちょっとだけ時間をかけて、想像してみてください。それが感謝と喜びへの第一歩かもしれません。
感想いる・いらない、嬉しい・嬉しくない、感謝する・しないは切り離して考えることができると思います。
『(感想いらないけど、贈ってくれたこと自体は)嬉しい、ありがとう』
『(このお菓子嫌いだし、もらっても嬉しくないけど、その厚意については)ありがとう』
言わなくていい部分はもちろんありますが、間違った感情ではないし、矛盾もしません。
なのでマロ主さんは、『感想欲しいと思わない自分が間違っているのか?』とは思わなくて大丈夫ですし、『嬉しいと思わない自分はおかしいのか?』とも思わなくて大丈夫です。
欲しくない、嬉しくない、という自分の感情だけでなく、相手の好意まで想像をめぐらせ、ピンポイントで『ありがとう』と言えばいいのです。
自己防衛が働き過ぎて好意を素直に受け取れない人もいる
マロ主さんには当てはまらないかもしれませんが、相手の好意や善意を素直に受け取れない人には『傷つくのが怖い』『裏切られたら怖い』という感情があるようにも思います。
『何で私に優しくするんだ』『何か裏があるのか?』と考えすぎてしまう人のことです。
『もし相手に裏があるなら、素直に喜んだら馬鹿みたいじゃないか?』そう思う気持ちも分かりますが、大抵相手はただただ好意でそうしています。ほとんどの場合、受け取る側がありもしない裏を読んで勝手に警戒しているだけなのです。
『本当に読んだの? 忖度で感想送ってない?感想のために創作してるんじゃないし』といって贈られてくる感想に対してバリアを張っていませんか。
しかしそれらは、自分が傷つかないために相手の感情を勝手に決めつける『被害妄想』であり、相手への『思いやり』『想像力』では無いように思います。
このブログを読んでいる方で、もし当てはまるなあと思った方は、自分中心に考えすぎず、いつもよりちょっとだけでもいいので、相手のことも考えてみましょう。
それでもいらない!でも『感想いらない』とは言いづらい
ここまで読んで、そうは言ってもいらない物はいらないし、嬉しくないもんは嬉しくない!と思う方もいるでしょう。
その場合は感想が届かなくなるまで、徹底的に無視・無反応がおすすめです。
感想の返事を期待している方は送ってこなくなりますし、返事を期待してない方は、あなたに送信した時点で満足しているので、返事を書く必要はありません。
感想をいらないと思っているなら、わざわざ面倒な返信をする必要はありません。
マシュマロやDMで届いた感想というのは、受け取った本人しか見ることができませんので、無視しても相手にしかわかりません。
淡々と作品だけアップしていればよくなっていきます。
『感想いらない』人がいるのと同様に、『感想の返事いらない』方もいるのです。
それでも、返事を期待しない方は一方的に送ってくると思いますが。おっしゃる通り「いらない」とわざわざ発言してしまうと、いらない波風が立ってしまうので、言わないのは正解かと思います。
ここでもし『でもお返事しないと相手がどう思うか……』という感情があなたの中にあるなら、それが『思いやり』と『感謝』へ繋げる第一歩だと思います。
ひとりひとりにお返事するのが難しいのであれは『まとめてのお返事ですみませんが、感想とどいています。ありがとうございます』と一言発信するだけでも良いと思います。
相手の気持ちをちょっとだけ思いやることから始めてみませんか。
すべて自分のためと割り切ってもいい
相手の気もちなんて関係ない、自分は自分が楽しければいい。創作とは本来孤独である。そういう人ももちろんいます。
ですが、ここまで読んだ方はおそらく、そんな自分が本当に正しいのか、迷っている方だと思います。
自分の感情や想いに、嘘をつく必要はありません。
ですが、SNSで同人活動をする以上、自分と他人を完全に切り離すことはできません。
たとえ自分は自分だ、と思っていたとしても、居心地のいい創作環境を整えることは大切です。
そのための必要最低限の忖度、社交辞令は必要です。
感想の返信をしない人だ、というイメージがついて悪い噂が立つのが怖いのであれば、自己防衛の最低限のコミュニケーションは必要なのです。
自分の居心地のいい環境は自分で作るもの。
感想の返信をしなくても、何も不安にならない環境を、ご自身で整えるのです。
自分と他人の境界線をどこに引いて、どこまで他人について考えるのか、どうしても譲れない部分はどれなのか、それをはっきりさせると、今後のご自身の発言や行動に不安にならなくてよくなります。
マロ主さんの場合、感想はいらないのは事実だけど、感想いらないと言っちゃうと角が立つ(居心地が悪くなる)というお考えがヒントになると思います。
線を引くなら、多分そのあたりでしょう。
繰り返しになりますが、感想をいらないと思うことや、嬉しくないと思うことは、間違っていないので、そこを無理に曲げる必要はないです。
その感情を肯定し、それでも居心地が悪くならない発言と行動を工夫するのだと、割り切ってみてください。
そして、もしできればでいいのですが、
自分は自分、他人は他人と思うのであれば、感想が欲しい!ブクマが伸びない!と悩む人の気持ちについても、ちょっとだけ想像してみてください。
本当に長くなってしまいました。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
私の文章が何かの気づきや、きっかけになれば幸いです。
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