同人界隈、二次創作界隈でしばしば見かける「毒マシュマロ」や「焼きマシュマロ」ですが、それらを見ているとふと「これ送り主はこの人の相互フォロワーじゃないか?」って思うことがあります。
今回はその話をしようと思います。
知らない人にわざわざ毒マシュマロを送るだろうか
今回は二次創作の同人界隈でよく見かける毒マシュマロについてのお話です。
頒布数が少なすぎてイベントで本が買えなかったとか、通販してくれないと困るとか、あなたの作品には誤字脱字が多いとか、いろいろな意見や批判、我儘な要望が、同人作家さんにマシュマロで届くのを見かけます。
優しい言葉を届けることが目的のマシュマロなのに、誹謗中傷や、送られた人が困る内容のマシュマロを「毒マシュマロ」と呼ぶことが多いです。
不特定多数が利用できるのがマシュマロですので、受け取ってしまった人は誰から送られてきたか分からず、モヤモヤすると思います。
ですが内容から、自分の作品を見てくれている方からの意見である事は分かるので、真摯に対応している方も多いですよね。
RTなどで回ってくる、バズったマシュマロの内容を見ていると、わたしはふと怖くなることがあります。
「これ送り主は相互フォロワーなんじゃないか」と。
私は幸い毒マシュマロを送られたことがないので推測と想像でしかないのですが、部数が少ないとか、通販してくれとか送ってくるのは作品のファンですよね。その人の作品を読みたくて仕方ないけれど、でもイベントでゲットできない方です。
少なくとも送り主は同ジャンル内の読み手または書き手の可能性が高いですよね。
書き手なら、頒布数を増やしたり通販したりする手間をよく知っていると思うので、そんなマシュマロは送らないと信じたいですが。
それから、誤字脱字の多さや作品をアップする頻度について指摘してくるマシュマロについては、送る相手の作品をよく読んでいます。
これこそ相互フォロワーの可能性が高くなってきます。
そう思う根拠は、「わざわざ知らない人、関わりのない人に毒マシュマロを送る手間をかけるだろうか?」ということです。
送るからには何か強い感情があると思うんです。
たとえば、本が欲しい、通販してくれ、部数を増やせと言ってくる方は熱烈なファンです。我儘で、要望がゆがんではいますが、その人の作品が好きゆえの行動でしょう。
ですが、作品をアップする頻度が高すぎるだの、浅い考察で書かれた作品だの、誤字脱字が多いだのを送ってくる方は、どうしてわざわざそうするのでしょうか。
それを送るだけの、とある強い感情があるのでは、と私は推測します。
それは嫉妬です。
自分がかいている作品よりも、誰かの作品のほうが人に見られている。
同じカップリングなのに、同じ小説なのに、私の方が絵が(文が)上手いのに、あっちは落書きでこっちは長編なのに。
なぜあの人の方が、RTやブックマークの数が伸びるのだろうか。
そう思っているうちにその人のことが憎くなり、どうにか困らせてやろうと毒マシュマロを送るに至ってしまうのではないでしょうか。
毒マシュマロは嫉妬をコントロールできない人が犯すもの
同じジャンルの書き手が憎くなることは私にもあります。
私は小説書きですので、同じカップリングで、同じように小説を書いている人はライバルだと思っています。
もちろん、仲の良い方もいます。
自分の作品より、人の作品が伸びていると悔しいです。
よくある内容なのに。文章読みにくいのに。短すぎて小説とは呼べないのに。
パロディの設定がぶっ飛びすぎててもはや原作関係ないじゃん。
同人活動をする方なら、誰にでもある感情だと思います。
ちなみに、二次創作でパロディが行き過ぎて原作とかけ離れてしまっている作品が伸びていることが、私が最も苦手な現象です。
ですが、その作品をちゃんと読んでいるわけではないので、何かを言う資格はありません。
それなのに「原作とかけ離れている」と思っているあたり嫉妬の塊でしかありません。
話を戻します。
たとえば、先日「作品をアップする頻度が高すぎる。考察が浅いのでもっとじっくり原作を読み込んでから書くべきでは?」という内容のマシュマロを送られている人がいました。
このマシュマロの裏側にはもしかしたら、「私はじっくり考察してから書くから筆が遅い。あの人は私が1作品を書いている間にもどんどんアップして皆に注目されていて羨ましい(妬ましい)」という感情が隠れているのではないでしょうか。
考えすぎでしょうか。
自分の作品のRT数やブクマ数が劣っている理由を、自分の作品ではなく、相手の作品に探しているのです。
大手ジャンルから来た人だからもともとファンが多いとか、誰でも好きそうな設定でパロディを書いているとか、そりゃエッチなのは皆読むでしょうよとか。
だんだんその人の作品の粗を探すようになり、次第にはその人への嫉妬が、憎悪の感情になっていくのです。
作品をつくる人にとって、向上心と対抗心はあって当たり前とわたしは思います。
ブクマ数などを気にせず楽しく創作をしている方でも、他人との差を無意識に比べてしまっていると思います。
少なくとも、自作品が多くの人に読まれて、全然嬉しくないなんて人はいないでしょう。
比べて嫉妬してしまうのは同ジャンルの同カプだからかも
自分より他人のほうが注目されていることに、嫉妬するのも、人間として当たり前の感情です。向上心の裏返しなのです。
私も「悔しい!」という気持ちをバネに創作をすることがあります。
ですが、中には「毒マシュマロ」というゆがんだ手段に出てしまう人がいるのではないか、と私は思うのです。
自分の作品よりも伸びているのが悔しくて「あなたの作品は大したことない。何で伸びてるの?」という感情を、大変丁寧な言葉で送りつけてしまうのです。
嫉妬心がコントロールできず爆発してしまい、思い切った行動に出てしまうのでしょう。
「あなたの作品が好きでよく見ています」とか「あなたのためを思って言っています」と言っておきながら、実は内心では筆を折ってくれたらいいなと思っている可能性があります。
私は筆を折ってくれとまでは思いませんが、正直に言いましょう。大して仲良くない大手の文字書きが別ジャンルに移動したらほっとするかもしれません。
幸い、ある程度の自己肯定感を満たせる程度には読者さんがいてくれますし、仲いい方もいるので私の精神は安定しているのですが。
そういう嫉妬めいた感情が私の中にもあるから、世の中でバズっている毒マシュマロを見て「これ、同ジャンルの同カプの人が送りつけてるんじゃないの?」と感づいてしまうことがあるのです。
そうでないことを、祈るばかりですが……。
だって、全然知らんジャンルの知らん文字書きに対して「更新頻度高すぎるぞ」って言いますか?
絶対同ジャンル内にいる気がするんですよね。もしかしたら、とある作家の熱心なファンで、自分が推している作家よりも伸びている人が憎くて送っている、とかもあるかもですが。
犯人捜しをしたって仕方のないことなのですが、せっかく考えたので書かせていただきました。
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自分の中の嫉妬心、向けられる嫉妬心をコントロールしよう
Twitterで毒マシュマロが蔓延していると、自分に送られてきた時のためのシミュレーションやシャドーボクシングをしているのですが、幸い私のところにはまだそういうマシュマロは来ていません。
自分の同人垢にも、このキダチのブログ垢にも、ありがたいマシュマロが届いております。本当にありがとうございます。
この記事を書きながら、毒マシュマロを自分が送る側にならないよう、自分の感情をコントロールしなければならないなと思いました。
そして、自分が誰かを無意識に傷つけていないか、態度が高慢になっていないかなど、わが身を振り返ることも大切かなあと考えました。
ですが大抵の場合、毒マシュマロは送るほうが悪いです。もし毒マシュマロが届いてしまったら、感情を適切にコントロールできていない人がいるなあと思いましょう。
そして、その内容をよく見て適切な対応を取ればよいと思います。
無視が一番効くと思いますけどね。でも、送られてきた悔しい気持ちを吐き出さないとモヤモヤが晴れないという人もいると思うので、難しい問題です。
マシュマロというサービスが本来の目的で使われ、皆が幸せになれるようなマシュマロが飛び交うことを願います。
自分の立場を確保し肯定感を満たすために、相手を貶めることしかできないことは、とても悲しいことだと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
私へのマシュマロはここから送ることができます。
お返事はTwitter@kidachi_rにて。
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