表紙の絵が上手い、好み、というだけでは手に取りにくいなあと思った話。
2020年2月16日に開催された赤ブー主催の同人誌即売会に行ってきました。
今回は自分のスペースではなく、友人のスペースの売り子としての参加でした。
友人がスペースにいる間は仕事がないので、知っているジャンルのスペースを回っていたのですが、そのとき、興味のある本がありすぎてどれを買っていいかわからなかったんです。
頒布する同人誌のそばに、いかに本の内容についての説明を添えるか。
今回はその話をしようと思います。
カニ歩きするには多すぎたサークル数
今回、私のメインジャンルのオンリーはありませんでしたので、知っている作品、好きな作品のジャンルのあるエリアを歩き回っていたのですが。
ちょうど2019年大ヒットした某有名劇場アニメのエリアがあったので、立ち寄りました。最近円盤が出ましたね、買いました!
それはもうホールの半分を埋めるほどのサークル数。そのなかでもマイナーと言われていそうなカップリングのサークルですら10はあるだろうという感じ。
(※私のいるジャンルでは10サークルあったら覇権カプです)
(※ここでは大手・マイナーの定義について考えるのは割愛)
一番多いであろうA×Bというカプのエリアは、あっちを見てもA×B、こっちを見てもA×B、通路の両側全部A×Bで、A×Bの花道を通っているような感覚になるほど。もう脳内では主題歌がかかっていました。
何サークルあったんだあれ。別に羨ましくなんてない。
せっかくだしそのカプの本を一冊くらいは買って帰りたいなあと思ってブラブラしていたのですが、全部絵が上手くてどれを買っていいか分からない状態でした。
何となくぶらぶらしていただけなので、サークルチェックもしていないしサンプルもチェックしておりません。
メインジャンルではないので、作家さんのことも知りません。
そんなただぶらっとしに来ただけの私には情報が少なすぎました。
みなさん、机の上にはあらすじのポップや、本の内容の説明書きを置いてくださっていると思うのですが、遠目に見た時に、どのスペースもポスターや表紙がかわいくって目移りしちゃって、結局どのサークルさんにも近づきませんでした。
情けないことに、多すぎて選べなかったのです。
片っ端から買うにも数が多すぎました。
マイナーなカップリングだったら、そこにあるだけで喜んで近づいていくのですが、こんなにたくさんあると逆に何もできないんだなあと痛感しました。
ある程度までのサークル数だったらカニ歩きで「1冊ずつください」するんですけど、多すぎてそれができないとなると、どうしても選ぶという行為が発生してしまい、選べなくなってしまったのです。
だってみんな上手いんだもん。
そんな中、ポスターに惹かれてスペース前まで足を運び、本を買わせていただいたサークルがあります。
その方は、漫画のページをそのままポスターにしていました。
「何が描いてあるんだろう?」と思って近づき、その漫画が面白かったので購入しました。
その時、私は気づいたのです。
こんだけサークルが多かったらいかにして足を止めてもらうかが重要なんだなと。
文字サークルも絵サークルも、机の上の情報を充実させよう!
Twitterでの告知や、pixivなどのSNSでのサンプル公開が上手くいっていて充実していれば本はある程度手に取ってもらえると思います。
当日、通りすがりの人にも興味をもってもらうには、もうひと工夫欲しいです。
別ジャンルの人、作品は知っているけど同人誌はチェックしていなかった人、そんな人がふらっと立ち寄ることがあります。
そういう人はサークルチェックをしていませんし、サンプルも見ていません。
そんな人たちに足を止めてもらえて嬉しいと思うのなら、そのための工夫をしてみませんか?
目立つための工夫をしていなければ、どんな素敵な作品も埋もれてしまいます。
興味があっても、同人誌を手に取ってぱらぱらめくるのには勇気がいるのです。
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●まず遠目からでもどんなサークルか分かるようにしよう
通りすがりの人の目を最初に引くのは大きなポスターです。
表紙が見えるよう高い位置に立てて置いてある同人誌も良いですが、大きさと盛り込める情報量はポスターにはかないません。
ポスター、スペースナンバーとイラストだけではもったいないと思います。
せっかく大きく、遠くから見えるのですから情報を盛り込みましょう。
特に、サークル数の多いジャンルやカプの場合、ここで埋もれないことが大事です。
メインのキャラクターのイラスト、傾向、新刊のあらすじなどを一言でばーんと載せてみてはいかがでしょうか。
人は文字が目に飛び込んだら読んでしまう生き物です。ここで興味を引ければ、その人は机の前まで歩いてきてくれるでしょう。
『〇〇君と××くんが△△した挙句□□しちゃう話』とか書いてあったら思わず読んでしまいますし、気になったらスペースの前まで近づきます。
私の場合ポスターには、絵をかける人に頼んで描いてもらったイラストで『どのキャラを扱うサークルなのかを明示』し、大きな文字でサークルの傾向や一言あらすじを載せています。
自分以外にそのカプを書いているサークルがいない、という状況の友人は、文字のみのポスターで『A×Bあります!』と掲示し、そのカプ目当ての方の足を止めることに成功していました。
ここに存在するよ!ということをアピールできたいい例だと思います。
●近くに来てくれた人に視線だけで分かる情報を伝えよう
あなたの掲示したポスターに惹かれて側まで歩いてきてくれた人は、次にどんな同人誌が頒布されているのかを見てくれます。
その時、本と値札が並べてあるだけでは、その本がどんな本なのか分かりません。
ポップなし、無地の表紙にタイトルだけ書いてあって掲示は値段のみのスペースとか、読んでもらう気あるんですか?と思っちゃいます。
あらすじを明記したり、本文を印刷したものを掲示したり、本を開いたまま置いたりして、手に取らなくても中身が見えるようにしてあげましょう。
この本欲しい、と思うタイミングって、多くの場合はTwitterやpixivなどでサンプルを見た時だと思うのです。中身を少し見せてもらって、内容や続きが気になるから買うのです。
そのサンプルと同等の情報を、スペースにも設置するのです。
そうすれば、手に取って本を開かなくても内容がある程度分かります。
内容を掲示するのに、私はA4サイズのアクリルスタンドを使っています。
こういうの↓
セキセイ SEKISEI SSD2737 サインスタンド片面 A4タテ[SSD2737] 価格:727円 |
A4のコピー用紙に印刷したものを挟める仕様になっているので、厚紙や写真用紙を使う必要がなく、家庭用コピー機で印刷したものでも見栄えは充分です。
新刊用、既刊用、その他用に3つ用意しています。
実用しているところを見せたくて自分の設営完了画像を探したんですけど、載せるとどうぼかしても身バレするので、今度偽物の新刊情報で実物の写真を撮りたいと思います(笑)
いろいろ工夫をして、参加者さんが目で見るだけで本の中身が分かるスペースづくりをしたい!
本を手に取って中身を確認するのには勇気がいります。
サークル主さんがマザー・テレサのように優しいほほえみを浮かべていたとしても、手に取って開いたにも関わらず、買わずに離れる状況になったら気まずい、と考えるのが普通です。
慣れている人は普通に会釈をして買わずに離れていきますが、少なくとも私は「買ってもらえへんかったなあ」って思いますし、じっくり時間をかけて読んだあと買わずに離れられると「買わんのかーいw」とは思います。
でも気持ちは分かりますので、責めたりはしません。
中身を読んで、買わないと判断できる人はそれでOKなのです。
問題は、中身が気になるけど手にとって読む勇気がない人を助けてあげることなのです。
今の頒布数で充分だと思っている方はスルーしてよいですが、本の中身を頑張っているのにいまいち頒布数が伸びないなあとお悩みの方は、試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回、某劇場アニメのエリアですごい数のA×Bを見て、めっちゃカワイイ、欲しい、って思ったのにどれを買っていいのか分からなかった話をしました。
周りに似たようなサークルが多いとき、自分のカプがマイナーだと感じるとき、頒布数が伸び悩んでいると感じている時、設営を工夫してみるのはいかがでしょう。
ポスターで目を引き付け、詳細なポップで中身が気になる・欲しいと思ってもらう。そのことが、自分のつくった本を埋もれさせないコツだと思いますし、買うほうも選びやすいのではないか。
今回会場をうろうろしてみて、そんなことを考えました。
この記事を読んだ方の、何かの参考になれば幸いです。
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